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閏年の東京五輪までに手に入れたい 暦のひずみに挑む カレンダーウォッチこそ 機械式の王道だ!

時刻表示に次ぐ必須機構であるカレンダー。日付を表示するシンプルなものから、数百年単位で正確に動く永久カレンダーまでバリエーション豊かに展開されており、しかも表示方法も多種多彩である。実用的でありながら嗜好性も高いのが、カレンダーウォッチの魅力なのである。

宇宙の法則を封じ込めた奇跡的な時計

時間の概念は宇宙から生まれた。地面に棒を立て太陽が作る影を観測し、太陽の位置が最も高くなる(すなわち影が最も短くなる)南中を起点に、次の南中までを1日という単位とした。では暦はどうやって生まれたのか?

基準にしたのは肉眼でも簡単に観測できる“月の満ち欠け”だった。古代エジプト人は、月が見えない「新月」から満月を経て再び新月へと至る日数がほぼ30日であることを突き止め、その繰り返しが12回続くと、ナイル川が氾濫することを知った(30×12=360)。

しかも長期間観測しているうちに、月の暦と氾濫する時期がずれてくるため、それを調整するために月のどこかに5日分加えることで、一年を365日とした。これこそが暦の始まりである。

月から生まれた暦はかなり正確だったが、それでも月とのずれが生じてくるので、4年に一度閏年を組み込む「ユリウス暦」が紀元前45年に作られる。

そして、閏年の調整として“西暦が100で割り切れる年は閏年としないが、400で割り切れる年は閏年とする”というグレゴリオ暦を1582年に導入して以降は、暦の変更はない。その完璧な仕事ぶりには驚くしかない。

時計とカレンダーは宇宙の法則を機械で表現しているという点では、親戚のような関係にある。それが同居しているのがカレンダーウォッチだ。よく高級時計は“一生モノ”といわれるが、カレンダー自慢の時計というのは、一生だけでは味わいつくせぬ、

価値を持っている。実用機構でありながら、宇宙のロマンを堪能でき、しかも数百年後まで使い続けることができるのだから、高価であってもそれだけの価値はあるだろう。

A.LANGE & SÖHNE

ANNUAL CALENDAR

1815 アニュアルカレンダー(左)

針表示式のアニュアル(年次)カレンダー。シンメトリー配置ですっきりとしたダイヤルデザインを作りつつ、2時ボタンを押すとカレンダーとムーンフェイズ表示がすべて同時に一つ進むため、時計が止まっても調整も容易だ。手巻き。18KPGケース。ケース径40㎜。490万3200円。A.ランゲ&ゾーネ 問03-4461-8080

VACHERON CONSTANTIN

PERPETUAL CALENDAR

パトリモニー・パーペチュアルカレンダー(右)

カレンダー表示とムーンフェイズをバランスよくレイアウト。自社製キャリバーを搭載し、自動巻き式でありながら厚みは4.05㎜。ケース全体の厚みも8.96㎜しかないので、シャツの袖口にも綺麗に収まる。自動巻き。18KPGケース。ケース径41㎜。955万8000円。ヴァシュロン・コンスタンタン 問0120-63-1755

パーペチュアルカレンダーは、日付、曜日、月に加えていつ閏年がくるのかという情報も必須。このモデルは4年で一周する月表示を使っており、シンプルに情報を表示することを心掛けている。

PhotographsKurimura Noboru

2018年3月「HORLOGERIE]本誌より引用(転載)

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