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ニューヨーク五番街の本店にちなんだモチーフの意味を知る

キーストーンという言葉を聞いたことがあるだろうか。日本では要石(かなめいし)と訳されている建築用語。キーストーンとは石造りの建物において、アーチを構成する部分の頂点に配される石のことで、構造上きわめて重要な要素となっている。

キーストーンを配することですべての石が締まり、アーチが建物の重量を支えるのに十分な強度を持つようになるのだ。この工法は古代ローマの水道橋にも使われ、中世以降はキーストーン自体に装飾的なデザインを加えるようになった。

構造上の重要性が転じて、ものごとの中心となる人物や、根本原理を表すのにも、要石という言葉が使われる。ハリー・ウィンストンの腕時計にシンボリックにあしらわれているモチーフが、実はこのキーストーンだ。

1954年、創業者のハリー・ウィンストンその人が本店を構えたニューヨーク五番街718番地の建物を、壮麗なキーストーンが飾っているのである。19世紀後期に建てられたこの建物は、古代ローマ風のトラバーチン(石灰岩)を多用したアール・デコ様式のデザインで知られる。

そのファサードのアーチに、大きなキーストーンが象徴的に配されているのだ。1989年にハリー・ウィンストン初の時計コレクションのひとつとして誕生した「HWプルミエール」。そのラウンド型ケースの上下に、シンボリックなキーストーン。このモチーフを見るだけで、ハリー・ウィンストンの時計とすぐわかる。

ニューヨークに根ざし、創業者の美意識を今に継ぐブランドであることの誇りが、ここから見てとれるはずだ。

HARRY WINSTON

HW プルミエール 31mm

ベゼル、リューズなどにブリリアントカットのダイヤモンドを、ダイヤルにマザー・オブ・パールを散りばめた、煌びやかなシルエットが目を引くコレクション。クォーツ。18KRGケース。ケース径31㎜。問/ハリー・ウィンストン カスタマーインフォメーションデスク 問0120-346-376

tyling/Eiji Ishikawa Photo/ Hisashi Wadano Text/ Keiko Homma

2015年11月「HORLOGERIE]本誌より引用(転載)

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