旅するスーパースポーツ McLaren GT

F1で得た技術やノウハウを注入することで、あっという間にスーパースポーツのトップブランドに登りつめたマクラーレンが、新たな革新に挑んだ。“旅するスーパースポーツ”という、いままでにないスタイルのモデルを完成させたのだ。

マシンを駆ってこそわかるマクラーレンの感動体験

愛するスポーツカーでゴルフや旅行に行きたい。そう思いながら、結局はガレージに収まっている、もう1台のSUVのキーを手に取ってしまう――。そういう方が意外と多いのではないかと想像する。

理由として、スポーツカーは高性能になるほど荷物が載らなくなるという事実がある。ノイズや乗り心地の悪さに疲れ果てて、目的地に到着したらグッタリというケースもあるだろう。

だからリスクの少ないクルマを選ぶわけだけれど、もしもそんなネガを払拭したスポーツカーがあったとしたらどうだろう。加速感やエンジン音、ハンドリングを満喫しながら遠くへ行けたら、その旅はさらにエキサイティングなものになるはずだ。

そしてそれをかなえてくれるのが、マクラーレン GTである。このクルマはまず、ドライバーの背後にミッドシップするエンジンの搭載位置を工夫することで、ラゲッジスペースを確保した。ゴルフバッグまたは185cmのスキー板2セットとブーツ、さらに手荷物まで入る。

フロントにも150ℓの容量の空間があるから、パートナーと2人でバカンスを楽しむことができる。これまでもマクラーレンは、ハイパフォーマンスカーとしては異例とも言える快適性を誇ってきたけれど、このクルマは室内の広さや静粛性、乗り心地のよさをさらに追求した。

セダン並みに車高を上げる装置も備わるから、初めてのガソリンスタンドに入ろうとして段差でフロントスポイラーを擦ってしまう心配もない。世界中のエンスージアストから絶賛されたパフォーマンスを味わいながら、何一つやせ我慢することなく自動車旅行が楽しめるのだ。

GTとはグランドツアラーの略で、元々は英国の良家の子女が見聞を広めるためにヨーロッパ大陸を旅したことに由来する言葉だ。F1直系の革新的なクルマづくりをするマクラーレンが、自国である英国の伝統を再定義するという挑戦が、なんともエキサイティングだ。

0-100km/h加速が3.2秒、最高速度が326km/hと、スーパースポーツのパフォーマンスはそのままに、実用性と快適性を手に入れた。

オプションのエレクトロクロミック・ガラスパネルは、ガラスの透明度をスイッチ操作で変えられる。

エンジンの上方に、長尺物にも対応する容量420ℓの実用的な広さのラゲッジスペースを確保した。

インターフェイスはスマートフォンに似ており、中央に位置する7インチのタッチスクリーンを使う。

McLaren GT
2645万円(税込)〜
全長 4,683 mm
全幅 2,045 mm(ミラー収納時)
全高 1,213 mm
車両重量 1,530 kg
エンジン種類 V型8気筒ツインターボ
総排気量 3,994 cc
最高出力 630Nm/5,500~6,500rpm
最大トルク 630Nm/5,500~6,500rpm
トランスミッション 7速SSG
クラッチ形式 ツインクラッチ式
ステアリング形式 電動油圧式
パワーステアリング
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン

【問い合わせ】
マクラーレン・オートモーティブ
cars.mclaren.com

マクラーレン東京 TEL 03-6438-1963 www.tokyo.mclaren.com
マクラーレン麻布 TEL 03-3446-0555 www.azabu.mclaren.com
マクラーレン名古屋 TEL 052-528-5855 www.nagoya.mclaren.com
マクラーレン大阪 TEL 06-6121-8821 www.osaka.mclaren.com
マクラーレン福岡 TEL 092-611-8899 www.fukuoka.mclaren.com

Text:Takeshi Sato

2019年9月「HORLOGERIE]本誌より引用(転載)

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