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瀬尾まなほさんの本


とても素直で人柄が本から伝わってくる。寂聴さんへの深い愛が滲み出ていて、読んでいると彼女と同化したかの様に悲しみや喜びを感じながら読み進める事が出来る。この本を彼女が出すきっかけとなった瀬戸内寂聴さんの「死に支度」も一緒に読んでみるととても面白い。本物の小説家が書く文の自由さ、あらゆる方向へ自在に操る文体の変化、全体に流れる重厚感が感じられる。読み手としては其れが安心感となり落ち着いて読むことが出来る…

66歳離れた2人が出会い、師弟関係と言って良いか分からないが、物書きとしての関係性が生まれた事がこの2人にとっての最大の喜びであろうと思う…寂聴さんの文を読むと、まなほさんの文はまだあどけなく、不安定だが感情の揺れ動く様が危なっかしくも生き生きと感じる事が出来る。不安定さ故に引き込まれ、ハラハラ、ドキドキとした感情に読み手も手に汗握り読み込んでしまう。若さに対して、仙人の様な師匠の文はその技を惜しげも無く披露する様に、いろいろな人に成り代わり、感情の変化も無理なくスムースに展開される。

まるで大御所DJの素晴らしいMIXのように展開される様はまさに百花繚乱の如く全てが煌びやかに決してケバケバしくない美しさを保ちながら展開されて行く。素直さは武器だが弱さでもある。しかし、その素直な感情の文体は今しか書けないものなのだと寂聴さんからまなほさんへ語りかけているようで、とても羨ましくも楽しく読ませて頂ける。寂聴さんの書く言葉は、書くに書いて書き続けてきた人にしか書けない文章だと感じるし、書く事の難しさを教えて頂いたようにも思う。

人生は何が起こるかわからない…そんな事を2人が1番感じているのでは無いかと思う。縁とは不思議なものなのだと感じさせる2冊をお勧めしたい。

おちゃめに100歳!寂聴さん

瀬尾まなほ/著
https://goo.gl/kA7sg2

死に支度

瀬戸内寂聴/著
https://goo.gl/te11GD

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