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‐2015年ラグビーワールドカップ イングランド大会 伝説の対南アフリカ戦‐

ラグビー日本代表の愛称は“ブレイブブロッサムズ”、訳すれば“勇敢な桜の戦士”ということになります。他種目の日本代表の愛称は殆ど自称であり、同じように自分達でそう名乗ったのであれば少し気恥しい名前なのですが、実は“ブレイブブロッサムズ”という愛称は海外のメディアが名付けたもので、そういう意味では非常に誇らしい愛称なのです。

2003年オーストラリアで開催されたラグビーワールドカップに於いて、強豪スコットランドに対して身体の小さな日本代表が鬼気迫るタックルを連発し奮闘した姿を見て感動した海外の記者が、記事の中で彼等のことを“ブレイブブロッサムズ”と呼び、それが広まり愛称となったのです。しかし、その愛称が本当の意味で世界中の人々に受け入れられることになったのは、それから12年後に行われたある試合がきっかけとなりました。

その試合とは2015年イングランドで開催されたラグビーワールドカップのグループリーグに於いて日本代表が南アフリカを34対32で破るという快挙を成し遂げ、日本のみならず世界中に感動を与えた伝説の試合なのです。それでは、その伝説の試合を再度振り返ってみたいと思います。試合の翌日には各国の著名新聞が1面でこのニュースを伝え、「ワールドカップ史上最大の番狂わせ」いや、「スポーツ史上最大の番狂わせ」という見出しがつきました。

その後、ラグビーワールドカップ組織委員会がFacebookを通じて世界中に投票を呼び掛けた「ワールドカップ史上最高の瞬間」に、何と日本代表が南アフリカを下した瞬間が選ばれたのです。では何故、この試合が世界中の人々をそれほど虜にし、賞賛の嵐を吹き荒らすことが出来たのでしょうか?ラグビーに関する予備知識が全くなくても、この試合を観戦してもらえれば、誰にでもその答えがすぐに分かります。先ずは絶対に一度はこの試合を観て欲しいと思います。

ラグビーのルールすら分からなくても、日本代表の選手達が必死の形相で戦い、何度倒れてもすぐさまに起き上がり、大男達に真っ向勝負で立ち向っていく姿には心打たれるはずです。勝利に対する執念が画面を通してもひしひしと伝わってきます。人間ってこんなに頑張ることが出来るのだと感動してしまいます。勿論、南アフリカが得点を取れば、今度はお返しに日本が得点、また南アフリカが得点をとって日本を引き離すという状況が繰り返され、試合も非常にスリリングな展開が続きます。

そして最後のワンプレーで日本が相手ペナルティをもらいます。ペナルティキックを選択すれば、キッカーである五郎丸のその日の調子を鑑みると、かなり高い確率でゴール可能。仮にペナルティーゴールを成功させれば、3点を追加して32対32の引き分けで試合終了。あの南アフリカとワールドカップの本番で引き分けることが出来れば前代未聞の大事件!監督であるエディージョーンズもペナルティキックを狙うように指示!しかし、日本代表の選手の面々はその指示を無視し、全員がトライを狙うことを選択。

「勝たなければ歴史は変わらない。歴史を変えるのは俺たちでしょ!」ボールを前に落とす等の反則を犯した場合や、相手にボールを奪われタッチに蹴り出された瞬間に試合終了で負けを宣告されるという絶体絶命の状態。しかし、その緊迫した状況の中、一つのミスを犯すことなくゴールめがけて何度も襲い掛かる日本代表。そして、最後は皆が死に物狂いで繋いだボールを抱えてカーン・ヘスケス(数分前に切り札として投入された選手)が左コーナーフラッグ目掛けて飛び込みトライ!

劇的なトライによる逆転劇でその激闘は幕を閉じました。目がうつろに呆然と立ち尽くす南アフリカの選手達、うねりのような歓声とスタンディングオベーションに揺れる観客席!試合会場以外でも、テレビやパブリックビューングで観戦していた海外の人達の熱狂。その試合が如何に世界の人々にインパクトを与えたことか…

因みに、ラグビーのことを何も知らない友人達にこの試合をリアルタイムで観戦するように勧めたところ、試合後の感想はこのようでした。「ルールとか流とか全く知らないけど、面白かったし、興奮したわ!観ているだけで力はいるし、息が苦しくなったよ(笑)」只、この勝利に関する背景をもう少し知っていれば、その感動は数倍になると思いますので、少しお話したいと思います。

to be continued

ライター:中路由人(なかじゆうと)

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